ニュースリリース

2007年06月22日

韓国における著作権侵害訴訟提起について

当社のCG映像作品「ファイナルファンタジー®VII アドベントチルドレン」の
無断改変およびミュージックビデオとしての商用利用に関して

株式会社スクウェア・エニックス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:和田 洋一、以下スクウェア・エニックス)は、韓国の芸能プロダクションのファントム・エンタテインメント・グループ(以下ファントム)に所属する人気歌手‘IVY’の新曲「誘惑のソナタ」の広告宣伝用ミュージックビデオ(以下本件ビデオ)において、当社のCG映像作品「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」(以下アドベントチルドレン)の一場面がファントムにより無断改変および実写化され、商用利用された件につき、本件ビデオを製作・指揮した監督ホン・ジョンホ氏と、本件ビデオを商用目的で利用しているファントムを相手方として、著作権侵害行為等を理由とした損害賠償請求等を求める訴訟を2007年6月22日付でソウル中央地方法院において提起いたしました。

なお、2007年4月6日付で、ソウル中央地方法院において、ファントムによる本件ビデオの公開・販売禁止の仮処分の決定が下っております。また上記訴訟と同様の理由で、2007年3月20日付でホン・ジョンホ氏とファントムを被告訴人として、ソウル中央地方検察庁に対して刑事告訴しており、捜査が進行中であると聞いております。


【事件の概要】
本件ビデオは、2007年3月上旬からインターネット上で有償公衆送信が開始され、仮処分の決定まで配信が継続されていましたが、本件ビデオは、アドベントチルドレンの一場面を、無断改変の上、実写化し、商用利用する、という悪質な内容となっています。
ファントムを含む、本件ビデオの関係者からは、商用利用開始前、また開始から仮処分申立に至るまで、当社に対し何らの連絡もありませんでした。当然のことながら、当社は、ホン・ジョンホ氏およびファントムに対し、アドベントチルドレンの利用を許諾しておりません。

当社の法務・知的財産部長である長谷川泰彦は、「コンテンツ保護の先進国として知られている韓国で、しかも、まさに同じエンタテインメントコンテンツ事業に携わる、いわば同業者が、故意に今回のような悪質な著作権侵害を起こし、自社商品の広告宣伝に悪用したことは非常に遺憾です。ファントムは問題の本件ビデオを使って新曲『誘惑のソナタ』の大々的な広告宣伝活動を行い、各種チャートで上位を占めるほどに人気を高め、それとともに本件ビデオも韓国全域に流布していました。さらにその勢いは、韓国のコンテンツが広く受け入れられている日本、中国、香港、台湾、シンガポール等のアジア地域へも急速に広がり、当社の被害は手がつけられないほどに拡大してしまいました。幸い、関係各位のご尽力により、ソウル中央地方法院において本年4月6日に仮処分決定が下ったこともあり、被害状況は下火になっておりますが、これまでに当社が蒙った損害は甚大であり、かつ、ファントム及びホン・ジョンホ氏から誠意ある謝罪の言葉も無いことから、今般、本件訴訟を提起するに至りました。当社は、知的財産権を重要な経営資源の一つと位置付けており、当社の知的財産権が侵害されたと判断した場合、今後も毅然とした態度で臨んでいく所存です。」とコメントしました。


<ご参考>

ファイナルファンタジーVIIアドベントチルドレンについて
「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」は、1997年1月に発売され、全世界で982万本(2007年3月末現在)が出荷された「プレイステーション」対応ゲームソフト「ファイナルファンタジーVII」の2年後を描くハイクオリティCG映像作品です。ヴェネチア国際映画祭への連続出品(2004年,2005年)に加え、スペイン・カタルーニャ映画祭「メリア栄誉賞(Maria Honorifica)」、フランス・Zone05「Prix Zone05」、そして日本・第11回AMDアワード「ベストビジュアルデザイナー賞」など数々の賞を受賞しています。現在、吹き替え版(英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語)および字幕版が約70カ国で発売され、全世界で累計340万枚を越えるヒットを記録しています。韓国では、2006年6月に、米ソニー・ピクチャーズ・ホームエンタテインメントより発売されました。


※文中に記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。

このニュースをPDFで表示する

<参考資料> 韓国で2007年6月22日(現地時間)に発表されたプレスリリースの翻訳です。

[戻る]

PAGE TOP